10月11日 病院のはしご・・・12日 別れ [病気・病院]
これはsaraが亡くなる前日からのお話です。
昨夜、『明日は9時前に迎えに来てください』と言われたので
心配で早めにを出てしまい8時20分ころに到着。
ケンは仕事をお休みしてくれました。
到着するとすぐにsaraに会わせてくれました
ただsaraは意識レベルは低下しており・・・
私たちが来てもずっと寝たまま。
震えも少しだけ。
起こしたとたんにハァハァし始め
覚醒と昏睡の繰り返し状態でした。
意識レベルの低下
起立可能だが歩行不可能
心音、肺音は正常
腹部触診 問題無し
体表リンパ筋正常
光反射、目眩の反応 正常
振戦(ふるえのこと)、焦点発作が考えられるが
血液検査では振戦の原因となるような異常は無し
レペタン(痛み止めらしい)を投与後は良く寝ていて
睡眠時の震えは治まっていたけれど
覚醒後は再び震え始めた。
入院中、トイレは無し・・・
多飲多尿なのに・・・
夜間病院の先生の診断としては
やはり脳腫瘍の影響だろうと・・・
MRIを撮るしかないと・・・・
きぃはこの時もそこまで大変なことではなく
じゃあ東京大学医療センターに予約しなくちゃね
ケンはとにかくこの震えを止めるにはどうしたらいいか?と
先生に聞いていましたが
震えを止めることは出来るが
そこが問題じゃないとハッキリと。
優しい口調ではありましたが
一刻を争う状況なのですぐにでもMRIを撮ってもらい
治療を開始したほうがいいとのお言葉。
ケンは分かっていたようでしたが
きぃはこの時、初めてsaraがとても深刻な状態なんだと・・・
ただの低血糖だから点滴してもらえば治るよと思っていたのに・・・
そしてホームドクター(かかりつけ医)に電話してもらい
すぐにそのままホームドクターへ
ただ寝ているだけ・・・
9時20分ごろホームドクターに到着。
すぐに看護師さんが毛布を敷いてくれたので
起き上がる気力もないかな?
大丈夫ケンもついているからね
先生にすぐ様子を診てもらいましたが
いつも慣れた先生や看護師さんの手が近づくと
噛みつこうとしていました。
やはりいつものsaraではないと・・・
ただ目の反応はあり、瞳孔も光を当てると反応があるとのこと。
体重は7.54キロ。点滴のおかげとチーもしていないので増えたのかな?
先生とお話して、東大にすぐに電話してもらい
すぐにでも来てくださいと・・・
とりあえずアジソン病になっていると思われるので
副腎皮質ホルモンを増加させるためにステロイドの注射を。
ちなみに副腎皮質ホルモンが多量に生産されるのがクッシング症候群。
反対に減少、少なくなってしまうのがアジソン病です。
すぐに東大に行こうとしましたが
一晩入院していたのでケン家族も心配しているし
saraに会わせようとし
玄関先で待っていてもらいました。
ケン家族はこのまま戻ってこないかもしれないと
考えていたようです。
渋滞もあり10時50分ごろ東京大学付属動物医療センターに到着
体の下にトイレシーツを敷いていたのですが
あふれるくらいチーをしていました。
動けないのでカートのままで診察へ
お話して、すぐにsaraを預けて・・・
1時間くらいして呼ばれてsaraの反応などを見ていたが
ほとんど反応は無いとのこと。
そして朝、ホームドクターのところでは見えていた目も
ほとんど見えていない状態とのこと。
こんなに早く症状が変化するなんて
いろいろ説明受けて、やはりクッシング症候群の元凶である
良性の脳腫瘍が肥大化している可能性があるとのこと。
クッシング症候群は通常、良性の脳腫瘍で大きくても3ミリ程度。
ただ10~20%の割合で巨大化してしまうこともあるので
それがsaraには当てはまるのではないか・・・
それならMRIを撮り、放射線治療しか方法はないと
もう怖いなんて言ってられない。。。
saraが良くなるならMRIを撮ってもらおうと・・・
今のsaraなら無麻酔でも大丈夫かもしれないが
ちょっとでも動いたら麻酔をしますとのことでした。
saraを預けひたすら待合室で待ち続けました。
そして14時過ぎ・・・
MRIの結果
麻酔はしなかったと・・・
無麻酔で出来たことは嬉しいことだけど
それだけsaraが動かなかった、いや動けなかったことにも
ショックを隠し切れない。
結果としては巨大脳腫瘍(下垂体巨大腺腫)がsaraの脳を圧迫していました。
真ん中の〇で囲んだ部分の白いところが全部、脳腫瘍です。
大きさとしては1.67cm
通常の5、6倍の大きさ・・・
小さい頭に2cm弱の巨大脳腫瘍が
苦しいはずだよね・・・
もうsaraは目も見えていないし、
反応もしてくれない。
とりあえず待合室で点滴をすることに。
これは脳圧を下げる薬と利尿剤が入っているそうです。
利尿剤は圧迫している髄液を尿と一緒に排出出来るようにするためらしいです。
点滴が効いてスヤスヤと眠ってくれました。
そしてこれがsaraの最後の動画となります。
saraの治療としては放射線治療しかないとのこと。
ただ東大には表面上の放射線治療は出来るが
深層部の放射線治療は出来ないとのことなので・・・
紹介出来る病院として関東だと、全部、神奈川県の
①藤沢の大学病院
②茅ヶ崎の大学病院
③川崎の民間の高度医療センター
料金は大学病院で50万~、高度医療センターで100万くらいとのことでした。
週3日、朝9時に預けて、夕方、引き取りに行く。
これを最低4週間繰り返し。
放射線治療は20の照射を1回の場合と
1の照射を20回の場合が・・・
20の照射を1回の場合は余命が短く
痛みも激しい子にガツンと一度にやるらしいのですが
saraの場合は1の照射を20回をやるのがいいらしい。
どこのがいいのか?
場所としては川崎が一番近いし、
ケン家族に協力してもらえば通える
とりあえずホームドクターから紹介してもらうことにしました。
ここで薬をもらい
液体の薬 イソバイト 1日2回 7mlずつ
(利尿剤、髄液を尿として排出を促す)
錠剤の薬 プレドニン5 1日2回 半錠ずつ
(ステロイド、 脳圧を下げる、ホルモンの増加)
この薬を飲めば食欲が増し、元気が出てくるかもしれないとのこと。
東大を後にし・・
この時点ですでに16時過ぎ・・・
昨日から動いていたので、二人とも疲労困憊・・・
ずっと待合室で待っていたのでお昼も食べられず・・・
きぃの体調も最悪
ケンもすごい疲れていた・・・
ホームドクターのところへ向かう直前に
コンビニでおにぎりを食べて・・・
17時前にホームドクターに到着。
saraの変わりように先生も驚いていたように思える。
改めて放射線治療の説明を受け
その間、saraはグッタリして少しだけハァハァしている感じ。
先生が一番お勧めな放射線治療出来るところはどこかと聞くと
断然『北海道』だと・・・
目の前が真っ白に
日本で唯一の先生がおられるそうで・・・
でもさすがに北海道は無理
次は先生の同期がいる三重県の民間
通常大学病院だと週に3日くらいしか放射線治療をしてくれるとろがなく
三重県の南動物病院だと
毎日、放射線治療をしてくれるとのこと。
ただそうなると1か月の入院となる。
ちなみに料金は入院と放射線治療込みで100万円近くになるとのこと。
とりあえず川崎の高度医療センターにしてもらったけれど
一番早くて予約が取れるのは20日・・・
9日後・・・その時に診察するので放射線治療するのはもっと遅くなる。
三重県の南動物だといつでもいいとのこと。
明日からでもいい。明日診察に入り、明後日から放射線治療が出来るらしい。
もう目の前が真っ白で考えられない。
朝から一日、のはしごをして
疲れもあり、体調も最悪の状態で
ケンもきぃも全く考えられない
即答出来ず・・・ケン家族にも相談してみようかと・・・
一度帰り、ちょっと頭を休めて
19時までに先生に回答すると約束して帰宅。
17時10分帰宅。
生きて帰ってきたことにケン家族が安堵したけれど
saraの状態は悪い。
でもきぃは治ると信じていた。
今はちょっと薬の影響でボーっとしているだけだと・・・
もう待ってられない。
三重のに連れて行くことを決意
誰もそんな遠いところに1か月もsaraを預けたくない。
それは分かっている。でもそれしかないなら、それしか助からないなら
絶対、助ける。だから連れて行く
今思うと、きぃの強い言葉にケンもケン家族も承諾してくれたんだろうな。
すぐににし、三重県のの予約をお願いし、
午前中着くようにしてくれればいいとのこと。
ただ遠いと分かっているので
お昼過ぎても待っていてくれるとのこと。
とてもありがたかった。
そうと決まったら、とりあえず明日の用意
我が家から6時間近くかかるし、朝早く起きて出発になるしね。
でも・・・
帰ってきたとたん、saraが覚醒し・・
聞いたことがないような声でアーアーと雄たけびをあげ続ける。
まるで狂ったように・・・これが発作なのか??
まったく目も見えていない状態
目の前で手をパチンと叩いても、目をつぶることもしない。
ズリズリと動かない後ろ足を引きずり動き回り前へ前へと進もうとする。
どこにそんな力があるのかと障害物をものともせずに前へ前へ
危ないのでsaraを押さえ抱っこすると
そのとたん昏睡状態なのかイビキをかき始める。
これを5分から10分間隔での繰り返しが始まる。
19時40分ころまたもや雄たけびをあげ
ズリズリとはい回り・・・
そこでころっとしたウンをパンツの中に。
ウンがしたかったのか?
これで寝てくれると思ったが
またもや雄たけび&ズリズリの繰り返し。
ご飯はまったく食べず、大好物のササミさえ口から出す状態。
なんとか液体の薬を舐め、錠剤は半錠でものすごく小さかったので
飲んでくれた。
ただただ雄たけびをあげ、動き回るの繰り返し。
こんな状態だとsaraを明日連れて行けるのか??
ケンときぃが交代で運転していくとなると
saraのケアも難しいので
ケン妹にお願いしてついてきてもらうことにしました。
22時ごろにケンときぃとの間で就寝させようとするも
雄たけびをあげながら、ものすごい力で
ケンの体をよじ登り・・・
押さえて横にするといきなり寝始め、5分くらいで起きての繰り返し。
0時過ぎ・・・
このままだとまったく眠れない状態なので
きぃとリビングに移動し、マットの上で寝ることに。
ケンは明日、最初に運転してもらいたいので
少しでも睡眠をとってほしかったから・・
2時過ぎ、saraは相変わらず雄たけび&ズリズリ→イビキ
これを5分ごとに繰り返し。
目も見えない状態で、前へ前へと進むので
壁にぶつかり、それでも進もうとする。
ノドが渇かないかと目の前に水を持ってきても分からない状態なので
ハァハァとしているベロに直接つけると少しだけ舐める。
何も食べない、何も飲まない状態なので
砂糖水をあげてみることに・・・
シリンジでちょっとだけ・・・これがsaraが最後に口にしたものでした。
雄たけび&ズリズリ→体制を変えてやっと寝る→
5分後に起きる→雄たけび&ズリズリ
これが3時過ぎまで続きました。
そしてやっと寝てくれたと思ったけど
4時に目覚まし時計が・・・
その時のsaraは
スヤスヤと寝てくれていました
これが生きているsaraの最後の写真となります。
1時間前まで暴れていたのがウソのようにスヤスヤと。
ケン家族が次々とsaraを見に来て・・・
ケン母は連れて行くのは本当は嫌だと・・・
離れ離れになるのは嫌だと・・・
きぃもケンも同じ気持ちだけど
saraは必ず治ると信じているから
連れて行くよと説得し・・・準備をして・・・
ケン妹が準備できたと様子を見にきてくれ
暴れていたのに今はスヤスヤと眠っているから起こすのが可哀想だなぁ~と
言うと、連れて行かないこともありだよ!
川崎でもいいだし・・・
でも早い治療がいいし、
ケンには2倍のお金がかかるけど
きぃも1か月、ウィークリーマンションやビジネスホテルで
三重に行ってもいいかと・・・
きぃはsaraを送り届けた後、一度帰って
ホテルやマンションを調べて、もう一度荷物を持って
電車で行こうと思っていたけれど
ケンはその場できぃを三重に置いていこうと思っていたらしい
そんなことを話しながら準備していて
起こすのが怖いけれどsaraをそろそろと思っていたら
4時30分ごろsaraの呼吸が浅く感じた。
急いで車で準備をしているケンやケン家族を呼び寄せ・・・
4時40分 sara 永眠
急いで抱っこすると、ぐにゃぐにゃの体。
もう力がないのが分かる。
でもまだ温かい。信じたくない。
治すって決めたのに・・・
添い寝嫌いのsaraが最後は1時間もなかったけれど
きぃと一緒に寝てくれた
今、考えるとsaraは一人遠くの三重県に行きたくなかったのかもしれません。
ずっとおうちにいたかったのかも。
でも三重県に連れて行くと決めていたので
みんな朝早くから起きていて、家族全員で看取ることが出来ました。
これは本当に良かったです。
三重に行くと決めてなければ、一人そっとsaraは天国に
旅立っていたことになります。
大好きなベッドに移動させて
saraは無敵のsaraなりました
もうこれで怖いもの知らずです
痛みも辛いことも苦しこともありません
最後は見送り隊とともに・・・
saraの顔の近くにあるボロきれのようなものは
小さいころから遊んでいた軍手です
3回引っ越しをしましたが、そのたびに持っていき
引っ張りっこをしたせいで千切れて、どんどん小さくなり・・・
おもちゃに飽きるのが早いsaraが
10年以上遊んだ軍手です。
あまりにもボロボロなのでこのブログに載せるのは初めて
お客さんが来ると、この軍手を口でくわえて
投げてぇ~と催促するほどでした。
ただ前歯を抜歯してしまったので、くわえにくくなり
最近は遊びませんでしたが・・・
saraにとっては大事な大事な軍手です。
ケンも添い寝したいと
昨日は何も食べていなかったsaraなので
ケン妹が大好きな安納芋と梨、ケーキまで用意してくれました
朝9時過ぎにホームドクターにし、
saraが亡くなったことを伝えると
かなりビックリした様子で・・・
今日は担当の院長先生がいないけれど
もしよろしければ体をキレイにしてあげたいし、
鼻などに詰め物をしてくれると・・・
ただいろいろな思いがあるから、無理に連れて来なくても・・・
ということでしたが、saraがいっぱいお世話になったので
最後の挨拶をしに行くことにしました。
キレイにしてもらって、詰め物もしっかりしてもらい
時間がかかっているな?と思ったら、お休みのはずの院長先生を
呼び寄せてくれていました。
本当に感謝しきれません。
院長先生もかなりビックリされており・・・
そうですよね・・・死ぬと分かっていたら三重県のなど
勧めてこないだろうし
最後に撫でてもらって、に戻ると
からお花が送られてきました
本当にありがたいことです。
そして午後にはsaraの幼馴染のメイちゃんと弟分のライス君が
メイライママとイヴハロママさんと一緒に会いに来てくれました
メイちゃんはsaraと同い年
お顔は白くなっちゃったけれど、健康診断でも問題無しの健康優良児
saraの分まで長生きしてもらわないとね
そして夕飯は山盛りのウェットご飯にたっぷりのマグロの削り節
そして大好きなチュルチュル
おそばとうどんの両方ですよぉ~
火葬は翌日にしたので今日が最後のsaraとの一日。
は一緒に寝ることにしました
ケンはずっとsaraと手をつないだまま。
きぃはsaraのおちりを触ったまま寝ました
アーアーと雄たけびをあげていたことを思えば
とても安らかなお顔です。
saraちんも楽になったんだなぁ~・・・
長々と読んでいただきありがとうございます。
これでsaraの最後の日まで書くことが出来ました。
saraはある日突然、我が家にやってきました。
私たち家族に心構えも与えることもなく・・・
なので去るときも突然。
saraらしいなぁ~
最後まで頑張り続けたsara。
最後はスヤスヤと安らかに眠るように。
とっても親孝行な娘です。
今は悲しいという気持ちよりも寂しい気持ちです
たった1日でも掃除機をかけないとsaraの毛がふわふわと大変だったのに
日曜にかけてから部屋がキレイなまま。
そんなちょっとしたことにものすごく寂しい気持ちになります。
もう少し一緒にいたかったなぁ~
昨夜、『明日は9時前に迎えに来てください』と言われたので
心配で早めにを出てしまい8時20分ころに到着。
ケンは仕事をお休みしてくれました。
到着するとすぐにsaraに会わせてくれました
ただsaraは意識レベルは低下しており・・・
私たちが来てもずっと寝たまま。
震えも少しだけ。
起こしたとたんにハァハァし始め
覚醒と昏睡の繰り返し状態でした。
意識レベルの低下
起立可能だが歩行不可能
心音、肺音は正常
腹部触診 問題無し
体表リンパ筋正常
光反射、目眩の反応 正常
振戦(ふるえのこと)、焦点発作が考えられるが
血液検査では振戦の原因となるような異常は無し
レペタン(痛み止めらしい)を投与後は良く寝ていて
睡眠時の震えは治まっていたけれど
覚醒後は再び震え始めた。
入院中、トイレは無し・・・
多飲多尿なのに・・・
夜間病院の先生の診断としては
やはり脳腫瘍の影響だろうと・・・
MRIを撮るしかないと・・・・
きぃはこの時もそこまで大変なことではなく
じゃあ東京大学医療センターに予約しなくちゃね
ケンはとにかくこの震えを止めるにはどうしたらいいか?と
先生に聞いていましたが
震えを止めることは出来るが
そこが問題じゃないとハッキリと。
優しい口調ではありましたが
一刻を争う状況なのですぐにでもMRIを撮ってもらい
治療を開始したほうがいいとのお言葉。
ケンは分かっていたようでしたが
きぃはこの時、初めてsaraがとても深刻な状態なんだと・・・
ただの低血糖だから点滴してもらえば治るよと思っていたのに・・・
そしてホームドクター(かかりつけ医)に電話してもらい
すぐにそのままホームドクターへ
ただ寝ているだけ・・・
9時20分ごろホームドクターに到着。
すぐに看護師さんが毛布を敷いてくれたので
起き上がる気力もないかな?
大丈夫ケンもついているからね
先生にすぐ様子を診てもらいましたが
いつも慣れた先生や看護師さんの手が近づくと
噛みつこうとしていました。
やはりいつものsaraではないと・・・
ただ目の反応はあり、瞳孔も光を当てると反応があるとのこと。
体重は7.54キロ。点滴のおかげとチーもしていないので増えたのかな?
先生とお話して、東大にすぐに電話してもらい
すぐにでも来てくださいと・・・
とりあえずアジソン病になっていると思われるので
副腎皮質ホルモンを増加させるためにステロイドの注射を。
ちなみに副腎皮質ホルモンが多量に生産されるのがクッシング症候群。
反対に減少、少なくなってしまうのがアジソン病です。
すぐに東大に行こうとしましたが
一晩入院していたのでケン家族も心配しているし
saraに会わせようとし
玄関先で待っていてもらいました。
ケン家族はこのまま戻ってこないかもしれないと
考えていたようです。
渋滞もあり10時50分ごろ東京大学付属動物医療センターに到着
体の下にトイレシーツを敷いていたのですが
あふれるくらいチーをしていました。
動けないのでカートのままで診察へ
お話して、すぐにsaraを預けて・・・
1時間くらいして呼ばれてsaraの反応などを見ていたが
ほとんど反応は無いとのこと。
そして朝、ホームドクターのところでは見えていた目も
ほとんど見えていない状態とのこと。
こんなに早く症状が変化するなんて
いろいろ説明受けて、やはりクッシング症候群の元凶である
良性の脳腫瘍が肥大化している可能性があるとのこと。
クッシング症候群は通常、良性の脳腫瘍で大きくても3ミリ程度。
ただ10~20%の割合で巨大化してしまうこともあるので
それがsaraには当てはまるのではないか・・・
それならMRIを撮り、放射線治療しか方法はないと
もう怖いなんて言ってられない。。。
saraが良くなるならMRIを撮ってもらおうと・・・
今のsaraなら無麻酔でも大丈夫かもしれないが
ちょっとでも動いたら麻酔をしますとのことでした。
saraを預けひたすら待合室で待ち続けました。
そして14時過ぎ・・・
MRIの結果
麻酔はしなかったと・・・
無麻酔で出来たことは嬉しいことだけど
それだけsaraが動かなかった、いや動けなかったことにも
ショックを隠し切れない。
結果としては巨大脳腫瘍(下垂体巨大腺腫)がsaraの脳を圧迫していました。
真ん中の〇で囲んだ部分の白いところが全部、脳腫瘍です。
大きさとしては1.67cm
通常の5、6倍の大きさ・・・
小さい頭に2cm弱の巨大脳腫瘍が
苦しいはずだよね・・・
もうsaraは目も見えていないし、
反応もしてくれない。
とりあえず待合室で点滴をすることに。
これは脳圧を下げる薬と利尿剤が入っているそうです。
利尿剤は圧迫している髄液を尿と一緒に排出出来るようにするためらしいです。
点滴が効いてスヤスヤと眠ってくれました。
そしてこれがsaraの最後の動画となります。
saraの治療としては放射線治療しかないとのこと。
ただ東大には表面上の放射線治療は出来るが
深層部の放射線治療は出来ないとのことなので・・・
紹介出来る病院として関東だと、全部、神奈川県の
①藤沢の大学病院
②茅ヶ崎の大学病院
③川崎の民間の高度医療センター
料金は大学病院で50万~、高度医療センターで100万くらいとのことでした。
週3日、朝9時に預けて、夕方、引き取りに行く。
これを最低4週間繰り返し。
放射線治療は20の照射を1回の場合と
1の照射を20回の場合が・・・
20の照射を1回の場合は余命が短く
痛みも激しい子にガツンと一度にやるらしいのですが
saraの場合は1の照射を20回をやるのがいいらしい。
どこのがいいのか?
場所としては川崎が一番近いし、
ケン家族に協力してもらえば通える
とりあえずホームドクターから紹介してもらうことにしました。
ここで薬をもらい
液体の薬 イソバイト 1日2回 7mlずつ
(利尿剤、髄液を尿として排出を促す)
錠剤の薬 プレドニン5 1日2回 半錠ずつ
(ステロイド、 脳圧を下げる、ホルモンの増加)
この薬を飲めば食欲が増し、元気が出てくるかもしれないとのこと。
東大を後にし・・
この時点ですでに16時過ぎ・・・
昨日から動いていたので、二人とも疲労困憊・・・
ずっと待合室で待っていたのでお昼も食べられず・・・
きぃの体調も最悪
ケンもすごい疲れていた・・・
ホームドクターのところへ向かう直前に
コンビニでおにぎりを食べて・・・
17時前にホームドクターに到着。
saraの変わりように先生も驚いていたように思える。
改めて放射線治療の説明を受け
その間、saraはグッタリして少しだけハァハァしている感じ。
先生が一番お勧めな放射線治療出来るところはどこかと聞くと
断然『北海道』だと・・・
目の前が真っ白に
日本で唯一の先生がおられるそうで・・・
でもさすがに北海道は無理
次は先生の同期がいる三重県の民間
通常大学病院だと週に3日くらいしか放射線治療をしてくれるとろがなく
三重県の南動物病院だと
毎日、放射線治療をしてくれるとのこと。
ただそうなると1か月の入院となる。
ちなみに料金は入院と放射線治療込みで100万円近くになるとのこと。
とりあえず川崎の高度医療センターにしてもらったけれど
一番早くて予約が取れるのは20日・・・
9日後・・・その時に診察するので放射線治療するのはもっと遅くなる。
三重県の南動物だといつでもいいとのこと。
明日からでもいい。明日診察に入り、明後日から放射線治療が出来るらしい。
もう目の前が真っ白で考えられない。
朝から一日、のはしごをして
疲れもあり、体調も最悪の状態で
ケンもきぃも全く考えられない
即答出来ず・・・ケン家族にも相談してみようかと・・・
一度帰り、ちょっと頭を休めて
19時までに先生に回答すると約束して帰宅。
17時10分帰宅。
生きて帰ってきたことにケン家族が安堵したけれど
saraの状態は悪い。
でもきぃは治ると信じていた。
今はちょっと薬の影響でボーっとしているだけだと・・・
もう待ってられない。
三重のに連れて行くことを決意
誰もそんな遠いところに1か月もsaraを預けたくない。
それは分かっている。でもそれしかないなら、それしか助からないなら
絶対、助ける。だから連れて行く
今思うと、きぃの強い言葉にケンもケン家族も承諾してくれたんだろうな。
すぐににし、三重県のの予約をお願いし、
午前中着くようにしてくれればいいとのこと。
ただ遠いと分かっているので
お昼過ぎても待っていてくれるとのこと。
とてもありがたかった。
そうと決まったら、とりあえず明日の用意
我が家から6時間近くかかるし、朝早く起きて出発になるしね。
でも・・・
帰ってきたとたん、saraが覚醒し・・
聞いたことがないような声でアーアーと雄たけびをあげ続ける。
まるで狂ったように・・・これが発作なのか??
まったく目も見えていない状態
目の前で手をパチンと叩いても、目をつぶることもしない。
ズリズリと動かない後ろ足を引きずり動き回り前へ前へと進もうとする。
どこにそんな力があるのかと障害物をものともせずに前へ前へ
危ないのでsaraを押さえ抱っこすると
そのとたん昏睡状態なのかイビキをかき始める。
これを5分から10分間隔での繰り返しが始まる。
19時40分ころまたもや雄たけびをあげ
ズリズリとはい回り・・・
そこでころっとしたウンをパンツの中に。
ウンがしたかったのか?
これで寝てくれると思ったが
またもや雄たけび&ズリズリの繰り返し。
ご飯はまったく食べず、大好物のササミさえ口から出す状態。
なんとか液体の薬を舐め、錠剤は半錠でものすごく小さかったので
飲んでくれた。
ただただ雄たけびをあげ、動き回るの繰り返し。
こんな状態だとsaraを明日連れて行けるのか??
ケンときぃが交代で運転していくとなると
saraのケアも難しいので
ケン妹にお願いしてついてきてもらうことにしました。
22時ごろにケンときぃとの間で就寝させようとするも
雄たけびをあげながら、ものすごい力で
ケンの体をよじ登り・・・
押さえて横にするといきなり寝始め、5分くらいで起きての繰り返し。
0時過ぎ・・・
このままだとまったく眠れない状態なので
きぃとリビングに移動し、マットの上で寝ることに。
ケンは明日、最初に運転してもらいたいので
少しでも睡眠をとってほしかったから・・
2時過ぎ、saraは相変わらず雄たけび&ズリズリ→イビキ
これを5分ごとに繰り返し。
目も見えない状態で、前へ前へと進むので
壁にぶつかり、それでも進もうとする。
ノドが渇かないかと目の前に水を持ってきても分からない状態なので
ハァハァとしているベロに直接つけると少しだけ舐める。
何も食べない、何も飲まない状態なので
砂糖水をあげてみることに・・・
シリンジでちょっとだけ・・・これがsaraが最後に口にしたものでした。
雄たけび&ズリズリ→体制を変えてやっと寝る→
5分後に起きる→雄たけび&ズリズリ
これが3時過ぎまで続きました。
そしてやっと寝てくれたと思ったけど
4時に目覚まし時計が・・・
その時のsaraは
スヤスヤと寝てくれていました
これが生きているsaraの最後の写真となります。
1時間前まで暴れていたのがウソのようにスヤスヤと。
ケン家族が次々とsaraを見に来て・・・
ケン母は連れて行くのは本当は嫌だと・・・
離れ離れになるのは嫌だと・・・
きぃもケンも同じ気持ちだけど
saraは必ず治ると信じているから
連れて行くよと説得し・・・準備をして・・・
ケン妹が準備できたと様子を見にきてくれ
暴れていたのに今はスヤスヤと眠っているから起こすのが可哀想だなぁ~と
言うと、連れて行かないこともありだよ!
川崎でもいいだし・・・
でも早い治療がいいし、
ケンには2倍のお金がかかるけど
きぃも1か月、ウィークリーマンションやビジネスホテルで
三重に行ってもいいかと・・・
きぃはsaraを送り届けた後、一度帰って
ホテルやマンションを調べて、もう一度荷物を持って
電車で行こうと思っていたけれど
ケンはその場できぃを三重に置いていこうと思っていたらしい
そんなことを話しながら準備していて
起こすのが怖いけれどsaraをそろそろと思っていたら
4時30分ごろsaraの呼吸が浅く感じた。
急いで車で準備をしているケンやケン家族を呼び寄せ・・・
4時40分 sara 永眠
急いで抱っこすると、ぐにゃぐにゃの体。
もう力がないのが分かる。
でもまだ温かい。信じたくない。
治すって決めたのに・・・
添い寝嫌いのsaraが最後は1時間もなかったけれど
きぃと一緒に寝てくれた
今、考えるとsaraは一人遠くの三重県に行きたくなかったのかもしれません。
ずっとおうちにいたかったのかも。
でも三重県に連れて行くと決めていたので
みんな朝早くから起きていて、家族全員で看取ることが出来ました。
これは本当に良かったです。
三重に行くと決めてなければ、一人そっとsaraは天国に
旅立っていたことになります。
大好きなベッドに移動させて
saraは無敵のsaraなりました
もうこれで怖いもの知らずです
痛みも辛いことも苦しこともありません
最後は見送り隊とともに・・・
saraの顔の近くにあるボロきれのようなものは
小さいころから遊んでいた軍手です
3回引っ越しをしましたが、そのたびに持っていき
引っ張りっこをしたせいで千切れて、どんどん小さくなり・・・
おもちゃに飽きるのが早いsaraが
10年以上遊んだ軍手です。
あまりにもボロボロなのでこのブログに載せるのは初めて
お客さんが来ると、この軍手を口でくわえて
投げてぇ~と催促するほどでした。
ただ前歯を抜歯してしまったので、くわえにくくなり
最近は遊びませんでしたが・・・
saraにとっては大事な大事な軍手です。
ケンも添い寝したいと
昨日は何も食べていなかったsaraなので
ケン妹が大好きな安納芋と梨、ケーキまで用意してくれました
朝9時過ぎにホームドクターにし、
saraが亡くなったことを伝えると
かなりビックリした様子で・・・
今日は担当の院長先生がいないけれど
もしよろしければ体をキレイにしてあげたいし、
鼻などに詰め物をしてくれると・・・
ただいろいろな思いがあるから、無理に連れて来なくても・・・
ということでしたが、saraがいっぱいお世話になったので
最後の挨拶をしに行くことにしました。
キレイにしてもらって、詰め物もしっかりしてもらい
時間がかかっているな?と思ったら、お休みのはずの院長先生を
呼び寄せてくれていました。
本当に感謝しきれません。
院長先生もかなりビックリされており・・・
そうですよね・・・死ぬと分かっていたら三重県のなど
勧めてこないだろうし
最後に撫でてもらって、に戻ると
からお花が送られてきました
本当にありがたいことです。
そして午後にはsaraの幼馴染のメイちゃんと弟分のライス君が
メイライママとイヴハロママさんと一緒に会いに来てくれました
メイちゃんはsaraと同い年
お顔は白くなっちゃったけれど、健康診断でも問題無しの健康優良児
saraの分まで長生きしてもらわないとね
そして夕飯は山盛りのウェットご飯にたっぷりのマグロの削り節
そして大好きなチュルチュル
おそばとうどんの両方ですよぉ~
火葬は翌日にしたので今日が最後のsaraとの一日。
は一緒に寝ることにしました
ケンはずっとsaraと手をつないだまま。
きぃはsaraのおちりを触ったまま寝ました
アーアーと雄たけびをあげていたことを思えば
とても安らかなお顔です。
saraちんも楽になったんだなぁ~・・・
長々と読んでいただきありがとうございます。
これでsaraの最後の日まで書くことが出来ました。
saraはある日突然、我が家にやってきました。
私たち家族に心構えも与えることもなく・・・
なので去るときも突然。
saraらしいなぁ~
最後まで頑張り続けたsara。
最後はスヤスヤと安らかに眠るように。
とっても親孝行な娘です。
今は悲しいという気持ちよりも寂しい気持ちです
たった1日でも掃除機をかけないとsaraの毛がふわふわと大変だったのに
日曜にかけてから部屋がキレイなまま。
そんなちょっとしたことにものすごく寂しい気持ちになります。
もう少し一緒にいたかったなぁ~